2024年春夏トレンドカラーとスーツ

2024年春夏トレンドカラーとスーツ

ソメイヨシノが咲いてしまいそうなこの数日の暖かさです。明日からまた寒の戻りがあるようですが、寒さが緩むと春らしい綺麗な色合いに心が向きます。
 
 

2024年のトレンドカラー

今年の春夏のトレンドカラーは、
パントーン社が発表した2024年の色「ピーチファズ(13-1023)」に代表される明るく優しい色。
パントーン社の説明による“ピーチファズ“は、「私たちの身も心も優しく包み込む柔らかでしっとりとした風合いを連想させる色調のピーチ」です。
なんて、素敵な表現でしょう。

 

パントーン社カラー・オブ・ザイヤー https://www.pantone.com/color-of-the-year/2024より

 

パントーンとは、米国のPantone社が開発し以来世界各国で印刷の色を伝えるために使用される世界共通の色見本帳の名称です。毎年12月に翌年のパントーン・カラー・オブ・ザ・イヤーを発表することでも広く知られています。

その他の2024年春夏の注目のカラーは、自然で優しいブルー・ベージュ・グリーン。
 
 

トレンドカラーをスーツに活かす

2024年の春夏のトレンドカラーをスーツに取り入れる際には、環境のフォーマルさやプロフェッショナリズムを考慮しつつ、トレンドカラーを上手に取り入れることが重要です。以下にいくつかアイデアを示します。

 

シャツや小物に取り入れる

ビジネススーツの基本的な色合いを保ちつつ、シャツやネクタイ、ポケットチーフなどの小物で2024年のトレンドカラーをアクセントとして取り入れる方法があります。

例えば、ブルー系やパステルカラーのシャツや小物を組み合わせることで、ビジネススーツに新鮮な印象を与えることができます。

シャツの他のおすすめの小物

ポケットチーフ
ネクタイ(柄の中の一色)
タイピン
ラペルピン
メガネのフレーム
ハンカチ
ストール・マフラー
 
ジャケットの裏地やステッチに色を加える
ビジネススーツのジャケットの裏地やステッチに、2024年のトレンドカラーを取り入れる方法もあります。シックなスーツのままでさりげなくトレンドを取り入れることができます。
 
軽い素材との組み合わせ
ジャケットのインナーにTシャツを組み合わせたり、デニムのパンツと組み合わせる、靴を柔らかな色合いにしたり、布製のスニーカーにするなどの工夫もおすすめです。
靴を選ぶ際には、パンツとの組み合わせも注意したいところです。
基本的に、トーン(色調)を合わせることにご留意いただきたいと思います。
トーン(色調)を合わせることで、脚長効果が得られます。
靴だけが目立つ色だと、脚は残念ながら短く見えてしまいます。

 

*     *     *

 

以上のようなやり方なら、トレンドカラーをスーツやジャケットに取り入れやすいと思います。

色だけに捉われてしまうとハードルが上がりますし、悪目立ちしてしまい「相手の方との敬愛と信頼の循環をつくる」というスーツならではの価値と役割を損ねてしまいます。

色に執着しすぎず、色合いの美しさをスーツに活かす素敵な大人になりたいですね。

スーツの印象設計については、何度か取り上げてきました。
ポイントを押さえて自分らしさをいつでも出せると、お仕事もプライベートも俄然楽しくなります。

 

色彩による印象設計

色の選択は、着る人の外見や雰囲気に大きな影響を与え、周囲の人からの印象をも変えていきます。何がどのように変わるのでしょうか?
 
感情や雰囲気
色彩は感情や雰囲気を表現する重要な手段です。明るい色は活気や喜びを表し、暗い色は落ち着きや力強さを表現します。例えば、赤は情熱やエネルギーを象徴し、青は落ち着きや信頼感を与えます。
 
個性とスタイル
色彩は着る人の個性やスタイルを表現するのに役立ちます。明るい色やポップな色合いは個性的で元気な印象を与えますが、落ち着いた色やモノトーンの組み合わせはシックで洗練された印象を与えます。
 
 
体型や肌の色の補正
色彩は体型や肌の色を補正する効果もあります。適切な色の選択によって、体型を引き締めたり、肌のトーンを明るく見せたりすることができます。色の選択や使い方については、是非、個別にご相談ください。
 
 
環境やシーンに適した着こなし

色彩は環境やシーンに合った着こなしを選ぶ際にも重要です。スーツで言うなら、ブラックの扱いには注意を向けていただきたいところです。

日本で人気のブラックスーツですが、少しだけ注意が必要です。
日本以外(欧米)でブラックスーツといえば…


モッズファッションか、タキシードか、喪服です。

モッズとは、Modernists(モダニスト)の略称で、「モッズファッション」は1960年代にイギリスで興った若者文化の一つです。
独自のファッションスタイルを特徴としています。ビートルズがメジャーになったきっかけを作ったことでも知られています。
ビートルズは、短めのジャケットと細身のパンツの組み合わせのスリムスーツというファッションで、
先進的なロックバンドとしての「印象設計」を行いました。
 
画像:パブリックドメイン https://publicdomainq.net/
 

 

タキシードは、男性の夜会服(夜間用略礼服)です。「夜会」に来て行くフォーマルウエア。
アカデミー賞授賞式などで映画俳優や監督達が着用していますね。
タキシードに替えてブラックスーツを着用するという、高度なおしゃれが話題になったりしているものの、
やはり「フォーマルな場」におけるお洒落です。

日本にも欧米にも共通しているのは、喪服としての役割。
黒のスーツは「喪服」の印象が強いので、海外でのお仕事などでは避けた方がベターです。
 
かつての経験による印象ではありますが…
地方都市においては無地の黒スーツは、より「喪服の象徴」と捉えられる傾向が強いように思います。
 
ビジネスもプライベートも、より国際的になっている昨今です。    
とりわけ国際的なビジネスの場では、異文化理解や相手の期待に応えることは重要なコミュニケーション戦略となり得ます。
 
日本のビジネスパーソンが国際的なビジネス環境でブラックスーツを着る場合には、
事前に状況や相手の文化を考慮し、適切な服装を選択することが望ましいでしょう。
お互いの理解を深め合い、敬愛と信頼の循環をつくる元となります。

3月8日には、SCABALのお宝生地を見ながらの「黄金の茶会」を行います。
是非、遊びにいらしてください。
 
画像提供:SCABAL
 
 

【黄金の茶会】https://chakai0308.peatix.com/

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